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沖縄の不動産バブル崩壊時期を考える

県内不動産市場DI(景況感指数)が発表されました。なかでも地価動向DIは、過去半年間に地価が上昇したか下降したかの実感値を表すもの。沖縄県不動産鑑定士協会が、県内不動産関連業者を対象として調査し、公表しています。

これまで、地価動向DIは県経済の拡大を背景に高水準で推移してきましたが、今回は下落し、注意が必要な局面となっています。住宅地について見てみると、5月の地価動向DIは、昨年11月時点に比べて8.9ポイント減の70.0。商業地については5.5ポイント減の79.5となっています。県不動産鑑定士協会は、今後同DIは大幅に減少する可能性があり「上昇感が大きく和らぐ傾向が見られる」と判断しているようです。

この数字が下落したからといって、ただちに地価が下がっていくわけではありません。県内不動産関連業者の実感として、現在不動産価格上昇のピークに近づいており、比較的近い将来ピークアウトすることを予想している、という状況です。私たちの実感としても、県内不動産価格の上昇は、遠くない将来に頭打ちとなるように感じます。

知りたいのはピークアウトしたその後。地価が急激に下落するのか、あるいは横ばいを続けるのかによって、私たちは不動産投資への姿勢を変える必要があります。どちらなのか予測は困難ですが、参考になるデータもあります。

2020年以降のシナリオ

『人口減少時代の都市』(中公新書/諸富徹著)は、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」平成29年版を引きながら、次のように予測しています。

社人研の推計によれば総人口はいまからわずか二年後の2020年には約1億2500万人に、12年後の2030年には1億1900万人に(中略)、2050年にはかろうじて約1億200万人と一億人台を維持するものの、その3年後にはついに一億人を割り込み、推計の最終年度である2065年には、約8800万人にまで落ち込むと見込まれる。

かなり短期間で日本の人口は一億人を割り込む計算になります。その人口減少は一様に生じるわけではなく、地域による違いが大きい点に注意が必要です。

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2020年には、沖縄県をのぞく46都道府県すべてで人口が減少し、沖縄県も2025年に人口減少に転じるので、それ以降は全都道府県が人口減少局面に入ることになります。

その後、大都市圏や沖縄を含む一部地域では人口の減少が緩やかで、結果そういった地域に人口が集中する傾向が強まります。ただし、人口比率の増加を手放しで喜ぶわけにはいきません。

だが都市は、人口減少の程度が緩やかであることを喜んでいられない。高度成長期以降、若年人口が大量に流入した大都市圏では、高齢化がこれから顕著に進行していくからである。(中略)大都市圏、および沖縄県では、2010年から2040年にかけて、65歳以上の老齢人口が1.4倍以上に増加すると見込まれている。

つまり、高齢者の人口比率が大幅に増加することになります。2010年から2040年にかけて、沖縄県における75歳以上の人口が1.75倍以上に増加するとも見込まれています。結果として生産人口が減少し、経済活動は停滞することになります。

沖縄のバブル崩壊時期を読み解く

冒頭の地価動向DIが正しければ、近く沖縄の地下がピークアウトします。国内外の景気に大きな変化がないと仮定すると、2025年、沖縄県内の人口が減少に転じた数年後には不動産価格下落の危険性が強まりそうです。2020年代の後半から2030年代初頭にかけて、それなりに冬の時代がくるだろうと覚悟しておく必要があるでしょう。つまり、国内外の経済を失速させる大事件がなければ、2020年代後半まで県内の不動産価格は緩やかな下降を続けてその後下落するという前提で、アセットを管理するのが王道のように思えます。

問題はそれ以前に、その他の理由による不動産バブルの崩壊があり得るのかどうか? 前回のバブル崩壊は金利の急激な引き上げによる経済の失速が原因だといわれています。さすがに日銀も同じことはしないだろうと思いますが、今年秋の消費税増税は影響力がありそうです。今年の年末あたりに何が起きるのか、起きないのか? まずはそこを注視しておく必要がありそうです。

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